さっちゃんからの手紙

「みんなの気持ち」にも載っている嵯っちゃんから手紙をもらいました。私、さっちゃんの手紙もいつも大好きです。さっちゃんの素敵な手紙を読むと、すごく心に響いて、とっても元気になれるのです。ありがとうさっちゃん。

 みんなに紹介します。

Dear山元先生
 
 身体の調子はどうですか?雪絵ちゃんと 山元先生の家に遊びに行きたいねって言っていたけど、私は今四国の病院にいて、8月中は帰れそうにないので、残念です。
 ここの人はほとんどアトピーの人で、病院ではベッドが足りないので、ほとんどの人が民宿に泊まっています。私も民宿にとまっていて、4人で寝ています。その中の一人にともちゃんという女の子と同じ日に来て、同じ部屋に泊まることになった子がいて、福祉の大学に行っているそうで、手話を教えてもらいました。ドリカムのLOVE LOVE LOVEを教えてもらっているので楽しいです。
 ともちゃんとは始めの夜、2人だけだったので、色々話をしていたら、人にアトピーだと言えなくて苦しんでいたという話を聞きました。私には先生や雪絵ちゃんや学校の時のみんながいたから、やさしかったから、元気な人にも、私はアトピーだとどうどうと言えるんだなと思いました。今、文通している会ったことのない人にも、会ったばかりの人にも言えるのは、人のやさしさを知っているから、信じているから言えることなんだなと思いました。さんざん気持ち悪いと人に言われても、キズつくけど、他の人に優しくしてもらって(普通にしてもらって)勇気が出るから、又言えるのかな?
 お母さんにも色々言われるけど、お母さんに、色々きつい事を言われて、他人から見た私がどんなだか教えてくれるから(いっぱい泣いたけど)苦しい思いをしても、また元気になるんだと思ったら、(他の人にはお母さんに愛されてないんじゃない?って言われたけど)すごく愛されているんだなって感じました。
 すぐ落ち込んで誰も私のことを想ってくれないと想ってしまうけれど、キビシイから愛されていると又思えて感動しました。では又。

 さっちゃんは小さい頃喘息で病院に入院していました。それからアトピーも少しはありましたが、今は喘息よりもアトピーをなおすために、いろいろな病院に通ったり、入院したりしています。お母さんは私が病院の学校にいたころから、どうしたらさっちゃんを喘息の苦しみから救うことができるのかと、とても一所懸命でした。今も変わらず、さっちゃんのアトピーがなおるならと、全国で有名なアトピーのお医者さんや温泉を探したり、いいと言われることはどんなことでもしてみたらどうだろうとさっちゃんにすすめられたりしておられます。とてもやさしくて、ユーモアのあるお母さんも、時には治療のことで、さっちゃんとぶつかることがあって、さっちゃんは「いろいろきついことを言われる」と書いているのだと思います。「ステロイドをやめてみたらどうだろう」「酸の水で毎日身体をふいてみたらどうだろう」・・・・ひとつひとつのことがたやすいことではないのです。たくさんの痛みやかゆみや苦痛がともなうこと・・その中でさっちゃんはお母さんが「キビシイから愛されてる」と感じています。
 キビシイから愛されているんだと感じることって私たち、なかなかできないなあと思います。「勉強しなさい」と言われてたり、「きちんとしなさい」なんて言われたら、私、愛されてると思わないで、なんだか腹が立ってしまうんですもの・・それで、さっちゃんの手紙を読んではっとしました。家族や上司や友達に叱られたり、注意されたときに、さっちゃんの手紙を思い出そうと思いました。
それからさっちゃんは、まだ会ってない人にも会ったばかりの人にも自分がアトピーだと言えるのは、周りのみんなに普通に接してもらったからと書いてます。さっちゃんってなんてすごいんだろうと思いました。すごく親切にしてもらって、ありがたいって思うことはあっても、普通に接してもらうことがすごくありがたいことなんだって簡単には気がつくことができないと思うのです。でもさっちゃんはきっとどんなときも、「ありがとう」っていう言葉をいつも心の中にいっぱい持っているから、こんなふうに気がつくことができるのかなと思いました。それから普通に接してもらえないことがどんなにつらいことかということを知っているから、さっちゃんはとてもやさしいんだなあと思いました。 さっちゃんが帰ってきたら、さっちゃんや雪絵ちゃんや他の友達とまた一緒に遊びます。素敵な友だちがたくさんいて、私とっても幸せです。

「わたしの気持ち」のページへ

メニューへ戻る

inserted by FC2 system