宇宙の秘密

20 ”大きな力”があるところ

 

 

 またテレビのお話なのですが、先日、TBSの、養老孟司さんと古館伊知郎さんの司会で進んでいく「人間とは何だ!?」という3時間の番組をとっても興味深く見ていました。

 前にカレンダーボーイと言われる子供たちの話を書きました。番組の中でも、何年の何月何日は何曜日?というのが、過去においても、未来においてもすぐにわかる男の人が二人出ていたのです。

一人の男の人キムさんは、「○年の○月○日は何曜日ですか?」の質問に、何か歌を歌いました。曜日だけでなく、その同じ日におきた他の事件も一緒に頭の中によみがえってきたのです。それから、モーツアルトやチャイコフスキーなど、音楽家の名前をキムさんに伝えると、キムさんの頭の中にはたくさんの曲のメロディが頭の中に次々と表れるというのでした。それだけでなく、驚いたことに、その人の曲のオーケストラのすべてのパートを別々に全部、歌うことができるのです。

彼は、テレビの中で、朝、チャイコフスキーの話をテレビ局の人とすると、頭の中でおそらくは音楽が鳴り響いたのだと思うのですが、夕方までずっと頭の中の音楽を歌い続けていました。それから、道路地図や歴史の本、電話帳や辞書なども、毎日のように読んでいて、それを頭の中にすべて正確に記憶しているということでした。

また、もう一人の男の人オルランドさんは、9歳の時に、頭にボールがあたって、それ以来、何曜日かと言うことだけでなく、その日のお天気などもすらすらと出てくるのだそうなのです。彼の脳波を調べていた学者の方が、「彼は曜日は計算で割り出しているけれど、一緒に答えているお天気は、記憶によるものだということがわかる」というような話をされていました。

彼は「どうやって曜日がわかるの?」という質問に対して「頭の中に出てくるんだ」と答えていました。私の友達のしんちゃんは、私が同じような質問をしたときに、曜日は「見える」のだと答えました。

テレビの中ではその学者さんが、「彼らは人間が誰でも持っている原始的な脳にアクセスをすることができるのです。いろいろな経験の記憶なども、我々はすっかり忘れていたり、自由に取り出すことができないが、彼らはそれをすることができるのです」と答えていました。

私はうれしくなって、その番組をくいいるように見ていました。

私が今までに書いてきたことも、私の、思いこみばかりではきっとないんだと思いました。

子供たちが持っているたくさんの素晴らしい力は、本当は人間、誰もが持っているのだと言うこと、それから、ひろしくんが空へ心をとばして、牧場の地図がかけたり、大ちゃんが弟さんが生まれる日がわかったり、ちょんみさんが聞き手の心を揺さぶり続けるような歌がかけるときに、心の扉があくような気がしたりするというのは、「心の声に耳を傾けることが上手なのだ」という書き方をしてきたけれど、それは原始的な脳にアクセスするということだったのだろうかということ、ペルーのインカの人たちも、やっぱり同じように、その原始的な脳にアクセスすることがとても上手で、素晴らしいインカ文明というのを作り上げられたのじゃないかということ、そして、子供たちの絵や、粘土の作品がインカのチャンカイ文明の絵や粘土の作品と似ているいうのも、ただの偶然ではないかもしれないということ・・・・もっともっといろんなことが、なんだか合点がいくような気がしたのでした。

そして、もうひとつ思ったことがありました。

私は今まで、文章の中で、何度も、「宇宙とつながる」とか、「大きな力が働いて」というような書き方をしてきました。それから生物学者の村上和雄さんは、その力を、ある人は神様と呼び、別の人は仏様と呼ぶかもしれないという説明をされていました。

満月の日にふぐやカニや亀たちに一斉に卵を産ませることで命をつながせたり、宇宙をすべてうまく行くように動かしているその大きな力が、自分の脳の奥深くにもあるんだということは本当に大きな驚きでした。

パソコンの上手な友達に、電話で、そんなお話をしたいたときに、友達は「それはパソコンのインターネットに、少し似ているかもしれない」と言いました。

「インターネットにつないだときに、どこかに、すべてを管理している神様のようなものがあるわけではないんだよね。かっこちゃんのホームページの内容は、かっこちゃんの契約しているプロバイダのところにあるし、僕のデーターは僕が契約しているプロバイダにある。でも、インターネットにつなぎさえすれば、誰もが、かっこちゃんのを見れるし、僕のも見れる、他の人の内容も見ることができる・・・かっこちゃんもすべてを見れるし、僕もすべてを見れる。パソコンひとつを人間の体にみたてれば、かっこちゃんはその神様の内容をすべて見れるわけだから、かっこちゃんのパソコンの中にも神様はいると言えるかもしれない、僕の中にもいると言える・・・数えられないほど多くのプロパイダの中身をすべてかかえているものが、どのパソコンの中にもあるんだ。どうしてそんなことができるかというとね、それは、みんなが“つながっている”からだよね。脳もそういうことなのかなあ」

友達が言うとおりなのかもしれません。私たちは、ひとりひとり、それぞれ、勝手に生きているような気がしているけれど、でも、本当はそうではなく、私たちはみんな、奥深いところで、つながっているに違いないんだと思いました。

神様はどこにいるか?大きな力はどこにあるか?ずっとそのことを考えてきたのだけど、どこか特定の場所に、神様がいるわけじゃなくて、それはすべての生き物の心の奥にあり、そして、その一つ一つが宇宙を作っている。宇宙はひとつの命だし、私たちはそれぞれ、宇宙の大切な一部分なんだとそう思ったのです。

私は小さい頃から、「ああ、また変なこと言ってる・・変な子だ」って言われてて、今も言われそうなんだけど、そっかあ・・・一人一人が、その大きな力、神様をつくっていたんだぁ・・そのことがわかったよって叫びたいようなうれしい気持ちなのです。

 



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