「僕は僕やから 大切にできる 僕は僕やからがんばれる 僕が僕やから 好きになれる」
あーちゃんという女の子と一緒にバスに乗っていました。バスが揺れるたびに、そのことがうれしいのか、それともどこかへ出かけることが楽しいのか、かわいい笑顔をいっそう輝かせて私に笑いかけてくれました。私もうれしくて一緒に声をたてて笑っていたら、近くに乗っておられた女の方が、「こんなにかわいい顔してるのに、なんていう可哀想なことやろね。こんなふうに生まれてこなかったら、今頃どんな幸せな人生を送ってるやろうにね」とおっしゃるのです。私は悲しい気持ちになりました。とても親切なおばあさんに、でもね、違うんですって私言いたかったのです。
あーちゃんがこんなに素敵に笑ってる、そのことが一番大切って思うのです。障害を持っているということで、可哀想って、幸せじゃないって思わなくてもいいんだって私はいつも思います。あーちゃんは大好きなお母さんといつも幸せな時間をすごしています。愛がいつもいっぱいで、お母さんもあーちゃんもとてもうれしそうです。バスに乗ったり、一緒に歌を歌ったり大好きなことがたくさんあります。
大ちゃんもいつも「自分は自分でいいんだ」ということを教えてくれます。それから幸せなんて人と比べられないって教えてくれているのだと思います。障害があるから不幸なのじゃないか、お金持ちじゃないからつまらないんじゃないか、病気だから楽しくないんじゃないかという考え方はおかしいと教えてくれているように思います。そして自分を大切にするからこそ、相手にも優しい気持ちになれるのかなあと思うのです。僕は僕やから大切にできる、自分はほかの誰でもない自分だからこそ大切にできるというこの詩は、私にとってもとても大切な詩のひとつです。

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