2000年

  2000年、僕はkakko(山元加津子)さんのホームページで原稿を書かせて頂く事が出来ました。
 「プライド」という原稿を書き終え、「千代さんの気持ち」というページが出来た時、うれしい反面、「一体、誰が僕の原稿なんて読んでくれるのだろう…?」と不安になりました。しかし、すぐにそんな不安を吹き飛ばすかのように感想のメールが届き、僕は感激しました。しかも、その方は福岡県の方で、僕の住む栃木から遠い場所です。インターネットの時代、距離なんて関係無いのかもしれませんが、そんな遠い場所でも読んで下さる方がいた事を余計にうれしく思いました。
 僕は原稿を書く以上、たくさんの方に読んで頂きたいと願っています。ですから、次から次に届く感想のメールがとてもうれしく、原稿を書く上でとても励みになりました。読んで下さった方全員から感想を寄せて頂けるわけではないと思いますので、感想を寄せて下さった方以上にいるだろう方達の数を想像すると、とてもしあわせな気持ちになります。
 感想を寄せて頂いた方達とお友達になれた事もとてもうれしい事でした。お友達は九州、四国、本州にたくさん出来ました。皆さんはkakkoさんが大好きな方達ばかりですので、とても優しいです。残念ながら、北海道と沖縄にお友達が出来ませんでしたが、今度は北海道や沖縄の方ともお友達になれるよう、これからも頑張って原稿を書いていこうと思います。そして、kakkoさんのように日本中の方達とお友達になれたらうれしいなぁと思っています。
 お友達になれた方の中に千里ちゃんという10歳の女の子がいます。最初に熊本県の養護学校の先生から、「千代さんの『プライド』という原稿を保護者の方にお配りしても良いですか?」という内容のメールをいただきました。その有り難いお言葉に、「是非、読んで頂きたいです」と、すぐに返事を書きました。すると数日後、メールではなく、1通の手紙が届きました。差出人はその養護学校に通う千里ちゃんからでした。手紙は千里ちゃんのお母さんが書かれた物でした。
「千代さんの『プライド』を読み、千代さんと我が家の宝子である娘(千里)と重なりました。我家の宝娘にも障害があり、全介助を必要とする子ですが、この子がすごいのです。千代さんが周りの沢山の人達に芽生えさせている優しい気持ちを千里も芽生えさせ、気付かせてくれています。毎日の生活の中で、人としての心、私を親として育ててくれるのも千里なのです」
 僕はその内容に感動し、涙が浮かびました。そして手紙の最後には、
「娘が竹和紙で作った葉書です。使って下さい」
と書かれており、同封してあった葉書を見た途端、手作りの温かさや千里ちゃんの愛情? 優しさ? 上手く言葉に表現できませんが、とても価値ある物を感じ、涙が溢れ出しました。「使って下さい」と書かれていましたが、初めて目にした瞬間から僕の宝物になりました。とても使う事など出来ません。
 手作りの葉書の他にも、たくさんの千里ちゃんの写真や「よろしく ちさと」と千里ちゃんが書いてくれた紙が同封されていました。千里ちゃんはとても可愛い顔をしています。特に目が綺麗です。僕は早速、額を買って来て、竹和紙で作った手作りの葉書と千里ちゃんの写真、そして、「よろしく ちさと」と書かれた紙を入れ、いつでも目に入る所へ飾りました。
 熊本県はとても遠く、なかなか会う事が出来ませんが、いつか必ず会えると信じ、今から楽しみにしています。
 先日、携帯でメールを始められた千里ちゃんのお母さんから、「千里は千代さんの小さなこゆびとです」と書かれたメールが届きました。「小さなこいびと」と書きたかったのかなと思いましたが、「こゆびと」という音の響きが素敵でしたので、僕も「こゆびと」と思う事にしました。

 2000年は僕の人生の中で最も素晴らしい年になりました。
 原稿を書く事はとても大変な作業でしたが、kakkoさんのホームページで発表できる喜びと、たくさんの方に読んで頂ける喜びで頑張る事が出来ました。全ては僕の原稿をホームページに載せて下さったkakkoさん、それを読んで下さった皆さん、僕を支えて下さった皆さんのお陰です。
 皆さんの優しさに感謝しています。
 ありがとうございました!
 これからも原稿を書き続けていきますので、是非、応援して下さい。
 宜しくお願いします。

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